銀河帝国

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【WIZ】第五十四話「地下五階」

二つのパーティーが、跳んだ。

そのうちのひとつめは、パーティーというよりただ独りで地下迷宮の深淵を歩いていく。悠然と、泰然と。そう、自らの広い庭園を散策するかのようにである。

異形の怪物たちが道を空けていく。それを老人は至極当然のこととして目もくれない。わずかに阻むものを退け、大魔術師は望むがままに手をかけた。

そして突然の転移。

(ん?どこだ?ここは)

このひとりぼっちの老人は、気短げに唇をへの字にしあごを固くした。こう見るとあんまり威厳はなかった。


もうひとつのパーティー。

ちびっ娘忍者といえばヒトミ・カースドールだが、鎧に着られているちびっ娘侍がヒトミと一緒にいてしかも大活躍していた。

核撃(ティルトウェイト)の魔法。言わずと知れた最強の攻撃魔法である。ちびっ娘侍ヤマカゼは覚えたばかりのその強烈な魔法を、まるでこどものオモチャのような気軽さで、さらに手馴れた感じで扱っていた。並みいる魔物を一掃する破壊力を持つ。

熱風が、強かにダイトクの頬を焼く。だが悪い気はしない。ヤマカゼの行動は重い鎧着こんでなお素早く、相手方の魔法が炸裂する前にヤマカゼの核撃が抵抗力のない魔法使いなどを片付けてくれる。わずかに残った敵を床に沈める連携…悪くない。万一の傷のためにサラーフが待機している。余計な憂いなく眼前の敵に集中できるということはダイトクにとっても願ったりの状況だった。

前衛、横の状況もいい。

ヒトミとリエコ。二人とも十分な手練れである。ミホの判断や実力もあてにできる。現れたフォーミングモールドという巨大な陸クラゲのような怪物にトドメを振るったダイトクは、このパーティーならば、今いる第五階層でも死ななくて済むのではないかと口には出さないがそう感じた。

その時。

カチッ。



何かしらの小さな乾いた音がした。

「てへっ?」

宝箱の罠に取り組んでいたヒトミがぶりっこをしたかと思うと、なんだか全員が一瞬体が浮き上がった感覚を覚える。

??

「ヒトミさん?もしかして…」

サラーフの問いに、ヒトミがぶりっこを続けて答える。

「ワナ発動させちった☆テレポーターの♪♪」

「あんたね…」

「うぎゅっ…?」

てっきりヒトミはミホに怒られると思って頭を抱えてしゃがみこんだのだが、見るとミホは逆に血の気が引いていた。リエコは虚ろなまなこで遠い天井をみつめている。

「だ、だいじょぶだってあねき!ヤマカゼちゃんの核撃でぼいんぼい~んって!!」

だが、視線の集まったヤマカゼもまた、えへへっとぶりっこをしている。

「どうした?ヤマカゼ」

ダイトクが静かに近づいて聞く。

「魔法、ほとんど尽きちゃった…」

鼻から静かにため息をつき、ダイトクは心の中の前言を撤回したのだった。
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  1. 2010/05/05(水) 20:54:25|
  2. ワードナ
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