銀河帝国

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【WIZ】第六十九話「ミスリルコンパスとクリスタルスカル」

リルガミンの北、ダリア地方における戦いでダリア=フェールエン連合軍が一部ダリア軍の寝返りにより大敗し、フェールエンの将ガイシルトは生死不明となる。

世界は、着実に闇に覆われ続けていた。



地下迷宮の五階。

その異様に怪しげに澱んだ空気が漂い隠る空間には、所によりまばらに、また密に石化した冒険者たちの残骸が転がっていた。

「石化ってーと、コカトリスにバジリスク。あとはゴーゴンとか?あーやだやだ」

軽そうな口調と裏腹に、シアの足取りは重い。心臓がバクバクいってるのを隣のアンディにだけは気付かれたくない。それはともかく石化の能力を持つ相手が敵ならば完治(マディ)の魔法を使えるシアやサラーフの二人が石化させられないことが大切だった。

「少しこのあたりを探索してみましょう」

こともなげにサラーフが言う。(えー)とか(げー)とかラリアの提案だったらシアは言ったかもしれない。横でアンディが仏頂面で頷き腰を屈めて探索を始めた。一瞬ためらったがシアもおとなしく倣う。あまり冗談を言える状況でも空気でもない。むしろ早くやることやってここを抜けたい。石化したマッチョのおっさんの顔と目が合い、なんだかシアはため息が出てきた。

ポロッ。

え?

そのおっさんの顔が、なぜか剥がれた。下から出てきた青白い顔…牙…

わっ…【シギャヤァアァァァ!!】

シアはいきなり飛びかかってきたヴァンパイアの爪を紙一枚でのけぞりかわす。と、背中になにかがドスと当たった。他の敵!?

見るとそれは麻痺をして身体を強ばらせ倒れ込むヤマカゼの姿だった。光の杖に明かりを灯したままに驚きの表情で固まっている。シアは間髪入れずに軟化(ディアルコ)の呪文を唱え始めた。

影。アンディだった。

顔は見えないが、倒れたヤマカゼの代わりに前衛として立ち塞がっている。その背中はシアにはなにかとても頼もしいものに見えた。が、そこに受けたのは敵のものらしい迅雷(モリト)の熱風。したたかに肌を焼かれるが、アンディもシアも動じずに軟化の魔法が完成する。ヤマカゼらしい笑顔が帰ってきた。「ありがとーシア♪」ぴょいと飛び起きてカシナートの剣をぶんぶん回しながらアンディと代わる。

「どーやら、もう大丈夫のよーね」

「そうだな」

ラリアが最前列にあり光る剣を振るう。すぐさまその一撃でヴァンパイアのくびを飛ばしたようだ。

「へへっ、ラリア兄ぃまた腕を上げたみたいだな…ん?」

ヤマカゼが核撃(ティルトウェイト)を唱え始めた。猛烈な閃撃により死霊たちとの戦いの幕は降りる。

「ん?って何?アンディ」

「こりゃあ…何だ?」

アンディはひとつの球体状の透明なガラス製の物体らしきものを拾う。その球体の中にはラリアの持つ剣から放たれるものに似た淡い光を放つ針のようなものが浮いており、床の方を向いていた。

「我々が追う者のありかを指していると見ていいだろう…おそらくはな」

ダイトクがぽつりと言う。彼女はいまや伝説の聖具を複数身に付けていた。ラリアの持つハースニール以外は、後はカースドールが持っていった聖なる兜を残すのみとなっている。それらはなぜか、それぞれに迷宮の中で『さびて』いたり『こおって』いたりしていたものだ。

「ワードナの居場所を指しているって?だったらこれでかなり有利になるんじゃ?」

興奮するアンディを制しダイトクが静かに続ける。

「ワードナも…同じものか、これ以上のものを持っているかもしれないがな。もし遭遇して倒すことができれば、はぎ取っておくことだろう。…復活する前に」

伝承では、ワードナは不死でありかつてトレボー王に雇われた腕利きの冒険者たちが何度倒してもほどなく蘇り、ついにこの迷宮に封印されたと伝えられていた。
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  1. 2010/08/22(日) 10:42:20|
  2. ワードナ
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