銀河帝国

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【WIZ】第七十五話「冒険者たち」

リルガミン王国の王都、リルガミン。
その国に君臨する女王デメテルは、隣国より民衆らを連れてきた代王ガイシルトと一緒になりその受け入れにかいがいしく走り回っていた。

「はい!フェールエンの皆さん!!ここが新しい住みかですよー☆さあ入った入ったー」

少し前までは優しく温厚な人柄で知られていた女王だったが、いまはその快活さが人々の希望となっている。

「いいのか…?ここは確かレガルト侯爵の邸宅…」

はじめはなぜかぎこちない様子でフェールエンから民衆を先導していたガイシルトが訪ねる。

「いいの!わたしが!…あ、わ、わたくしがいいと言ってるんだからいいの!もうそのなんたら侯爵って一族ごといなくなっちゃってるのは確認済だし♪」

リルガミンの貴族はツヴェドリにより大きく数を減らされてしまった。このため地方の統治は未だ混乱をしたままである。領主たちを失って国はその守り手をも失ってしまったのだ。いかなる悪徳冷酷領主でも自分の領地を失うことを喜ぶはずがない。その不備をマルゴーらは巧妙に突き悲劇は止まない。計画的なものだろう。

「これで少しは落ち着けるかな…お?」

邸宅を見回し一息つこうとしていたガイシルトの元へひとりの老婆が駆け寄ってきた。その老婆は泣きながらガイシルトの手をとり感謝の言葉を口にする。

「ありがたやありがたや…ありがたやありがたや…これでばばあもじじいもみーんな悪魔や死体なんぞに怯えなくて済みましたじゃ…ありがたや…」

「よしてくれよ…ばあちゃ…おばあさん」

「これもすべてウルフェンさまのおかげですじゃぁ…ありがたや…」

「ば、ばあちゃん!俺はウルフェンなんかじゃ!」

「いやいやこのばばあにはぜんぶわかっておりますじゃー…ヒッヒッヒ」

そう言うと老婆はウルフの手になにかを握らせてしまう。ウルフが手元から顔を上げると、その老婆はもう影も形もなかった。

「いまのばあさん、迷宮のどっかで会ったような…」

「どうしたの?」

「ん?ああ、いや。なんでもない。お?ローズ?」

デメテルことリリィの後ろには赤毛の女盗賊ローズが立っていた。

「任務の方は完了いたしました。ガイシルト殿下」

「そうか、ご苦労さま。早かったな…それじゃあ行くか」

「そうね!」

二人の王は二人の冒険者に戻り、仲間の盗賊と共に迷宮へと向かう。いつの間にか、その二人からはかつての人を遠ざけるような冷たい雰囲気は消え去っていた。


一方、地下六階。

最下層たるこの重い空間に、冒険者たちの中で初めて足を踏み入れたのはラリア・ダイトク・ヤマカゼ・アンディ・シアのパーティーだった。

出迎えたのは黄色いカエルである。

…カエルである。

その飼い主らしきモンスターも現れたのだが、ほとんど苦もなく撃退する。最強の魔人ミフネをも楽に蹴散らしたほどのパーティーなのだ。

「このままズンズン行けたらいいのになー」

ヤマカゼが言う。ふと一時期ペアを組んで戦ったヒトミのことを思い出した。この先彼女らとも刃を交えることになるのだろうか?

「行きはともかく、魔除けにより帰還のリスクが楽になったのは嬉しいことです。ポレも対冒険者用のピットと回転床の罠は解除したと言っていましたし」

「帰り…ね」

地下六階の探索は始まったばかりであるが、アンディは正直、もう帰りたかった。このパーティーは確かに強かったが、その強さが聖具に頼るところが大きいのがどうしてもアンディには気になるのだった。

その上、地下五階。

ソラたち三人は逃げていた。

「狐狩りならぬ冒険者狩りか…面白い」

背後から大魔術師の声が聞こえた気がする。三人は一目散に逃げ出していた。

「ワードナ!ワードナ!」
いくつかのエリアを経て、もと来た扉を閉める。

「そんなにワードナ様が怖いかね?」

「そりゃあもう…!!!」「あっ、わ、わ」「えーっ!!」

カン!

ソラたち三人の耳にカン高いししおどしの音と、魔人ミフネの声が地獄からの呼び出しのように聞こえていた。


さらに地上リルガミン。

宰相ノエルが開いた難局会議では、議論が空転していた。

「やれやれ…」

ゴードンやグリファルドは政治家向きではない。ダリアのアリシア族長臨時代表も寡黙な人柄である。いくつかの案件が現れては消えていく。教皇マンフレッティは立派なことを述べつつけっこう抜け目ないことを言い、じりじりと会議は進む。

「ふぅ…やれやれ」

窓際にエルが立つ。

そこに、一匹の羽トカゲが降り立ちまた何事かをエルに耳打ちすると羽を広げて飛び去ってしまった。

「なかなか…堪えますね。アレもコレも」

一筋の北風が吹く。
それは邪悪なる軍勢の到来を予期させる苦い香りを含んでいた。


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  1. 2013/04/10(水) 15:20:24|
  2. ワードナ
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