銀河帝国

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【WIZ】第八十四話「生命の木」

これも、無謀といえた。

地下六階、輝く木のたもと。ソラ・トール・リンの三人はこの恐るべき凶悪な魔物の巣窟に歩みを進めていた。ここまで来ては盗賊のトールでは前衛は攻防ともに心もとない。このクラスでの盗賊の戦闘といえば、火炎のロッドや大気の護符、召喚の指輪などで後衛から支援するのが普通だろう。レベルといい人数といい、危うい賭である。
トールはこのエリアに来るなり南側の壁に張り付いた。

「この先はあぶねーな。俺の勘がそう言ってるぜ」

そのトールの言葉が言い終わらないうちに、リンが背中で鋭く声を出す。

「先だけじゃないみたいよ!トール!」

闇からおぼろに、しかし急速に姿を表す金色の魔神。うめき声にも似た不明瞭な叫びを出す痩身の巨体。枯れた羽根。艶やかに虚ろな眼。青長い舌。

「マイルフィック!かよ!!ってまだ他にもいる!?」

戦いはすぐに決着がついた。そして、無謀な挑戦にはそれにふさわしい対価があったのである。


さらに地下六階。もう一本の木のたもと。ローズが言った『強いパーティー』であるラリア・ダイトク・ヤマカゼ・ノースア・サラーフ・サーファの六人は、ひとまず木を守るマルゴーとの再戦を避け召喚陣の魔物に挑むことにした。

一番気合いが入っているのはヤマカゼのようだ。

「もう今度は絶対絶対ぜーったい負けないぞ~っ!!」
どうやら相当悔しかったようだ。マルゴーによりヤマカゼらが全滅させられてからまだ間がない。ワードナの護符の力により転移の魔法が使えるようになった冒険者の機動や進退は極めて素早くなった。また中層にいるらしいワードナとの遭遇もなくなった。

真鍮の扉をラリアが開ける。これまで幾度となくあったように、部屋の中央にある召喚陣からスゥッ…と魔物の群れが姿を現す…魔剣士に悪魔に火竜。いずれ劣らぬ禍々しい顔ぶれ…しかし冒険者たちにいま引け目はない。自信に裏付けされた小さな笑みを浮かべたラリアのハースニールが輝き唸る。走り裂く。その両サイドからはダイトク・ヤマカゼがそれぞれ挨拶代わりとばかりに核撃(ティルトウェイト)をぶちかまし、乱戦に加わった。

(すごい…)

戦況を見て、詠唱呪文を核撃から恐慌(マモーリス)に切り替えながらサーファは心の中でつぶやく。

「らぁぁぁぁぁあっ!」

鋼鉄の皮膚を持つと言われるグレーターデーモンの片腕を難なく切り落としたラリアを見て、サーファはノースアが以前よく言っていた「勇者」がラリアであることを確信したのだった。

その数分後。

「ない、ですね」

(SE)と刻まれた魔法陣の部屋。ここには占い婆が予言した、地上の人びとを救う絶対的な守りの杖、ニルダの杖があるはずだった。しかしサラーフが言うようにそれがどこにもないのだ。これまで魔法陣の部屋には必ず何かしらのアイテムが魔物たちに守られるようにして存在したのだが…

「持ち去られたのでしょうな。ワードナに」

ノースアはミスリルコンパスを見る。それはピクリとも動いていなかった。
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  1. 2013/04/23(火) 18:53:27|
  2. ワードナ
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