銀河帝国

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【WIZ】第九十四話「笑顔の重み」

ソラ・ミツルギとラリア・オーズドとの戦いはあっけないものであった。トールは、必死に逃げる。

「ちくしょうっ!ちくしょおうっ!!」

万全の状態だったら、ソラがあんな奴に負けるなんてないのに!

善の木のたもとに現れたマルゴーをやっとのことで倒してすぐ、休む間も回復する間もなく数多くの火を吹く犬を引き連れて現れたワードナ=ラリア。反射的にソラは一直線にラリアへと村正の刃を向けて駆け出し、疾風より早くその雷鳴のごとき一撃を脳天に振り下ろした。ラリアの死角からはヤマカゼが影より早く現れ続けざまにカシナートの剣をラリアの胴に横なぎに叩きこむ。『勇者』は彼にまったく不釣り合いな笑みを浮かべると、構えたハースニールを逸らして『将門』の一撃を小手で深く受けヤマカゼの豪撃に身を任せて吹き飛ぶ。

「!?」

「危ない!!ソラ!!…ぐ」

トールたちの元へはヘルハウンドの群れが壁を作る。ワードナのいた所には、これまでに見たこともない熱量の球雷が残されるように弾けていた。

「しまっ…」

深手を負う剣聖の背後で額から血を流す悪の大魔術師がささやく。

「なぜこのワシがキサマらと斬り合いをせねばならんのだ?ん?」

強烈な爆光が轟きソラヤマカゼのふたりは絶命してしまう。リンの魔法がほぼ尽きていることもあり、トールらには逃げるのが精一杯だった。サラーフがなぐさめる。

「それでも、マルゴーをようやく討つことができました。わたしが蘇生(カドルト)の魔法を唱えましょう。」

わさわさした格好をしている割にはサラーフの逃げ足はトールにひけをとらない。手には青透明に揺らめく大きな宝玉を持っている。相当重い、はずだ。

「マルゴー?俺には最後ワープして逃げたように見えたけどな」

ワードナを待ち受けるか、リルガミンまで引くか。彼らは早急に決断しなければならなかった。



そしてもうひとり、勇者ラリアの背中をずっと追いかけてきた者がいる。サーファ・メリカ・コンティーである。

「あのバカ…」

気丈に振る舞っていたサーファだったが、ふと無言で両肩に手を置いたノースアの胸で泣いてしまった。

泣くつもりなどなかった。

消失してしまったのではないし、必ずワードナから救い出すと決めていたから。

だから、泣くつもりなどなかった。でも止められなかった。

「あのバカっ!バカぁ…」

ウルフやサーティファイドら、ギルガメッシュの酒場の冒険者たちも全員が二人を囲む。リルガミンに集った仲間たちの、いつも中心にいた笑顔。溢れる元気。それを奪われたことへの悲しみと怒りを、属性や種族、熟練度などを越えてここにいる全員が共有していた。
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  1. 2013/04/24(水) 12:49:45|
  2. ワードナ
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