銀河帝国

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【WIZ】第九十六話「超越」

地下三階、ドリームペインターの部屋。

傷ついた道化。彼らしくもない疲れを感じとれ、振る舞いもおどけず膝をつき慇懃である。だが彼はしかし、いつもと変わらぬ目の光を宿して問いへの回答を口開く。

すなわち、神は必要なのか否かというドリームペインター神の問いへの回答である。

「大地に、ヒューマン達には、神が必要です」

神像はわずかに揺らめく。

「正確にいえば、神が必要になってしまったのです。『良心の箍』として、『良心のセーフティーガード』として、『大地を見守る存在』として、『業を背負う存在』として。巫女の一族に力を与えたことが、逆に、実在する神の存在を大地に不可欠にしてしまった事は皮肉な結果でしょう」
変わらぬ揺らめき。

「ワードナ・デルフという毒がヒューマンの心を浸食してしまいました。あれらを伝説という名で浄化するには、千年・万年のスパンが必要になるでしょう。すべては、彼らの存在を迷宮内に収めることができなかった我らの咎。巫女の一族というそれを可能にする術を与えてしまったという原罪。それを背負わなければならない。逃げることも、目を反らせることも許されません」


(私の罪…私の咎…そうですね…)

ドリームペインターは夢微睡む。エルは目を細めた。そういえば背後からの気配は消えている。だがワードナはすぐそばまで来ているのは確かであり、ここに到達されれば覚醒を待つデメテルやガイシルトも危うい。ワードナやデルフような輩にこのまま神となられるなど悪夢でしかないではないか。

(わかりました…ならば見守り…背負いましょう…)

うつろうゆめまぼろしの神ドリームペインターは薄らぎ眠りに落ちる。

エルは身を固めしばらく動けなかった。刹那、白き像の周囲に無数のマイルフィックたちを感じたのである。その途方もない情念と力の奔流に、なぜニルダ神が引き裂かれたのかの本当の理由をエル'ケブレスはようやくわかった気がした。

神々は、自ら自身を畏怖しているのだと。


地下四階、魔方陣。

ラリア・ワードナは一度ここまで退き魔物を召喚し直し体制を整えていた。先に進んだ地下三階の南側からは異常な力の奔流を感じとれた。容易に近づけない。一息つく。肉体の若さを感じる。アンドリューのそれよりはるかに力強い。はるか昔に出会ったころのトレボーをふと思い出しひとり小さく笑う。あの頃は…そうだ、ワシにも確かに本当に若いころはあった。あの頃は…

そうした感傷を打ち壊すかのようにして冒険者たちが現れる。

ソラ・ダイトク・ヤマカゼ・トール・サラーフ・リン。

「ふむ。懲りぬ奴らじゃな」

ワードナは大量の魔物を喚んだばかりであるが、さらにそこにジャイアントマンティスら召喚陣の一群が加わっていた。

「ワシはいま機嫌が悪いぞ?小僧ども」

盗賊が喚んだライカガスが逃げようとするのが見てとれた。

「こらっ!逃げんな!!」

トールは慌てる。

「勝てる訳なかろうよ!あの悪魔たちの量!魔法抵抗を持つ悪魔たちでなければ一掃もできようが!?」

逃げようとするライカガスがふと振り返る。

「ん?しかしおぬしらは」

「大丈夫、いけるいける!」

ヤマカゼが口火を切り、ダイトクが正面を突破し、ソラの躍動を止める者はいない。今度はラリアワードナが慌ている。

「おぬしらは、本当に人か?」

「そんなの」

リンが特大の核撃を持ち上げている。

「どうでもいいじゃない」

ラリアに向けて、ぶん投げた。
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  1. 2013/04/24(水) 12:51:19|
  2. ワードナ
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