銀河帝国

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【WIZ】第百四話「力への意志」

風が変わった。

リルガミンを包囲していたサルファーンの軍勢、悪魔や死霊どもは姿を消しエセルナート全土を蝕んでいた疫病や洪水、地震などは収まり太陽の光が燦々と大地に降り注いでいる。

解放された地方に人々が戻り始め、早いところでは復興の兆しさえ見えていた。彼らのまなこにわずかに蘇る光。微笑み。

だが、まだこの争乱に決着がついた訳ではなかった。暖かい風がそよぎ、希望の光が輝き始める一方で、冷たき絶望の闇もその淵を閉ざした訳ではなかったのである。


地下六階、地獄の門。

壮麗にして厳大なる巨龍の幻影の前。

扶桑の剣聖将門ことソラが一歩進み出て、主にノースアとサーファの知識よりまとめられたことばを唱えた。


「こほん、三界とは天界地界魔界の三つの世界のことなり。三界とはかつてひとつであった。天神カドルト、その妻である地神ニルダ、両者の子である生神ムフーズ、三柱の神が君臨していた。ムフーズは両親(神)に叛き、ニルダ神を夢神ドリームペインターと魔神マイルフィックという心と身体に切り裂いてしまった。ドリームペインターは地界にわずかに伝わり、マイルフィックはカドルトに敗れたムフーズと共に分けられた三界のひとつ魔界に封じられた。 カドルトが善、ムフーズが悪を、ニルダは中立を司る。ドリームペインターは夢や理想を、マイルフィックは現実や欲望を体現せしものなり。これが三界の理なり。」


しばらく何者も言葉を発しない。

龍神はたじろぎもせずにじっとソラを見つめ、冒険者たちはエル'ケブレスの反応を待った。地獄の門は変わらずに忌々しい口をたわませている。悪魔一匹出てくる訳でもない。

一瞬の間だったか、数分が過ぎたのか。時間さえ揺らぐ空間でその龍はようやく口を開く。

「「そは理(ことわり)にあらず。知恵無き者よ、下がるがいい」」

「あっ」「を」「きゃっ」

一斉に冒険者たちの身体が浮き上がり異なる場所へと転移させられる。トールは叫んだ。

「やべぇって!俺が張り付いたあのいしのなかに飛ばされたりしたら俺たちロス…」


静寂が戻る。幻影もまた、薄らぎを増して四散した。

地下四階、魔方陣。

大魔術師ワードナは苦い顔をして新たなる魔物たちを召喚していた。

「いかがなさいました、ワードナ様」

ミホが近寄り尋ねる。

「なにやら見られているような気がしてな。時折感じる。トレボーのくそじじいとはまた違う何者か」

ミホは辺りを見回す。ワードナはその後ろからミホの胸を鷲掴みにしニヤリとしながら言い放った。

「無駄なことをするでない。それより、見せつけてやればよい。ん?」

「わ、ワードナ様」

「なんじゃ」

一枚ずつ着衣を剥ぎ取られながらもミホは聞く。横でリエコは微笑み、ヒトミは嫉妬にむくれている。

「ワードナ様の望みは、いったいなんなのですか?」
「女」

口を吸う。

「…いまこの時はな」

「お戯れを」

「フン♪ワシは為したい時に為したいことを為す。それだけじゃ」

「嘘…あっ…」

「その口、いつまで利けるかな?老いたトレボーがワシを重用したひとつの理由を知るがよいぞ。ああ、貴様らふたりも来よ。ワシを裏切れぬほどの歓びを与えてやる」

「…はい」
「やったっ☆」
「ワードナ…様っ…」


(ワシはすべてを知るのだ。すべてを。神々、三界、宇宙、アミュレット、そして女も。邪魔する者はすべてを消し、必要ならばすべてを統べよう)

地下迷宮にカースドールの悦楽の声が響き渡った。
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  1. 2013/04/24(水) 14:14:01|
  2. ワードナ
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