銀河帝国

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【WIZ】第百十三話「冒険者たちの未来」

地上、リルガミン。冒険者の宿。

サラーフはウルフに尋ねる。

「結局、フェールエンには行かなかったのですね。どうしてですか?」

リルガミンの街は活気を取り戻しつつある。ウルフはいつもどおりの装備確認の手を休めることなく言葉を返す。

「物事には優先順位ってものがある。そいつを間違えちゃいけない」

ウルフの確認は手早く正確だ。戦場をさ迷っていたころからの習慣だから当然といえばそうだが、こういう単純なことを怠っていったヤツから死んでいく。ウルフはそれを身を持って知っていた。サラーフの方を向き治って続ける。

「フェールエンは心配ない。弟がいる、国土がある、なによりも国民がいる。みんな強い」

ダイトクがふたりのそばに黙って腰をおろした。彼女の真新しい盾と小手は、さっきまで着けていた聖具と比べるとはるかに見劣りするものだが、ダイトクを包む空気はむしろより精悍になり、また温かく揺るがない。

「信頼している、と」

「ああ。だがそれだけじゃない。肝心なのはワードナを倒すこと…そうだろ?世界がなくなっちまうかもしれないんだろ?じじいの気分しだいでよ」

リルガミンやフェールエンだけでなく、エセルナートに住む多くの人たちはこの時、危機は過ぎ去ったと思っていた。口々に伝わる名はガイシルトでありマンフレッティであり、一番にはノエルとその正体の噂だった。ワードナについては忘れさられそれに挑み続ける冒険者たちの名が口に上がることはほとんどない。しかし…

「ウルフ!もう準備できたの!?」

「ああ、行こうぜ?くそじじいにトドメを刺しに」

表でヤマカゼと遊んでいたリリィと合流する。いつか、こいつとふたりの子どもとこんな風に過ごせる日が来るのだろうか。ウルフはそんなことをチラリと思う。それでいい。それだけでいい。世の評などはどうでもよかった。

リリィがリルガミン王宮に差したニルダの護りは、今日も光輝いて都を守っていた。



地下迷宮。

ソラとラリアがパーティーの先頭を歩いている。

後ろから話し声が聞こえてくる。

「ねえ、サーファはラリアとの子ども何人欲しい?」

「え!?わ、わたし?」

「他に誰がいるのよ!ねぇ、何人くらい?5人?10人!?」

「そ、そんな訳ないでしょ!?えと、んと、ふ、ふたり…あ…さんにん…くらいかな…」

ソラがちらりとラリアの方を見た。とりあえずラリアは表情を変えないように気づかないふりをする。低層に強力なパーティーとはいえ、地下迷宮なのだ。

「3人?ほんとに!?」

「じゃあ、リンは?」

まってました。

「そーねー♪ウフフ♪………6人」

ラリアがにやりとした顔でソラをちらりと見る。

ソラはちょっと顔を赤くした。平常心が足りない!

「6人って…リン、それ多くない?」

「あれーサーファはラリアとの子ども欲しくないのー?わたしはたくさん欲しいけどなぁ~」

「ほ、欲しくないなんていってないから!むしろ3人って言ったから!」

トールが声を上げて笑いだした。

「なんで6人なのかって?よく聞いてくれました!!」

誰も聞いてない。

「まず最低ふたりはサムライでしょう?でもバランスを考えるとひとりはニンジャか君主にしたいのよねー。あとは盗賊とー僧侶とー魔術師♪」

! という驚きの顔でラリアがソラをはっきりと見る。ソラの方は…平常心…平常心…

「リンってば!まさか子どもたちでパーティー作らせる気?」

「まさかって、他にどう聞こえたのよ。剣の師匠はソラ♪魔法はわたし♪盗みの技はトール♪」

「俺も入ってんのかよ(笑)」

「え~トールだめ~?」

「リン…それでもし全滅でもしたらどうすんのよ…」

「そんなヤワな鍛え方しないわよー。師匠がマサカドよー?わたしよー?最強に決まってんじゃないの♪ウッフ~」

「おい、今度は俺抜きかよ」

トールがげっそりする横をすり抜けて、リンはどぎまぎしているソラの手を取りに行った。ラリアは苦笑しながら、呆れた顔をしているサーファから隣のノースアへと視線を移す。彼は微笑んでいた。

「そのような未来、叶えなければなりませぬな、勇者殿」

「ああ、そうだな」

目的地までもうすぐだった。
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  1. 2013/04/26(金) 00:24:34|
  2. ワードナ
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