銀河帝国

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ガンダムディプロマシー第三十五回「孤闘」

停戦協議が持たれた。連邦・ジオン・正統ジオンそれぞれの代表が、ベルン市の国際会議場で断続的な会談を繰り返す。地上と宇宙とを問わず、人々の目にはわずかな希望の光が灯った。人類は滅亡を避けられるかもしれない…

その光は、時を待たずして失われる。人々は自らの行いに恐怖しつつも、同時にそれに対して無力でしかなかった。

東アジア、北京基地。

この大戦で激しい係争地となり、幾たびもその主を変えたこの基地がまたしても陥落する。わずかな日々にその地形までもが代わり、大勢の人はすでにこの都市を見捨てていた。そこに光る核の業火。死の灰。絶望の果て。地獄。ただ地獄。

正統ジオン地上軍の主力を指揮し、アトミックバズーカの一撃ででもはや粉砕された連邦の残党を悠々と狩り尽くすシーマの背中を、ガトーは黙して追う。周囲への警戒は怠らない。言葉にならない苛立ちは彼を蝕む。

(・・・・)

彼とアン・ムラサメの決着はまだついていない。森林でシーマが撃破したとは彼女の口からハッキリ聞いたのだが、複雑な心境である。あれで終わりなのか!本当に!ガトーは周囲を警戒して止まない。まだ、あれが、音もなく襲いかかってくる本能的な恐れがどうしても止まない。死んだのか?本当に?戦場ではいつもそうだ、そう自分に言い聞かせても…

(・・・・)

「ガトー大尉」

「待機だ。降りかかる火の粉のみを払え。連邦との取引上我々はここにいるが、北京攻略は下命されていない。正統の側背を守るぞ」

「ハッ!」

脆すぎる。ガトーのイヤホンには、その苛立ちを増幅される勝ち誇った哄笑のみが響いていた。

(正統…何を以て正統か)

黒き雨が魔神の肩を濡らしていく。



そして、近地球大気圏外エリア。

宇宙嵐が両軍の間に吹き荒れる。強烈な太陽風である。万一下に引かれようものなら、並のMSや宇宙艦なら火の玉となって爆散することになるだろう。ヘンケンは巨艦サダラーン級を頼もしく思う。このインフェルノは各陣営の持つ巨大戦艦の中で唯一大気圏突入能力を保有していた。

「しかし、馴染まんな。ジオンの軍服は」

居心地の悪さをも感じる。機器の取り扱いや書式など、細かい所でやはり彼が元々指揮していたエゥーゴとの違いを感じてしまう。部下も、知らない顔ばかりだ。当然こちらを監視する役割をギレンから命令されている者もいるだろう。知らないふりをするに限る。

「あー、こう宇宙嵐が酷くては索敵もままならないな。目視の人員を増やそう。あー、あと、私にコーヒーを」

「はい。わかりました。ヘンケン艦長」

傍らにいつも…いや、正確には後ろ斜め後方にいつもいる金髪の美女にヘンケンは頼むのだが、彼女はその位置を離れない。彼女はさらに部下に頼む。そしてほどなくコーヒーがくるのだが、それを手渡しするのも、その美人ではなく無骨な軍曹である。

「ああ、うん。ありがとう」

この船に緑地はない。ただひとつ馴染むのは、昔を思い出す(艦長)という響きだけだった。
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  1. 2014/04/30(水) 11:44:23|
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