銀河帝国

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【ガンダム】雛鳥の初陣

現在非営利で運営中のゲーム「ザ・サード・ルネッサンス・アンド・ウォー」の記事です。第三十五ターン、ニ月中旬の戦闘です。
連邦の保有基地はハワイ、トリントン、オデッサ、マドラス、キャリフォルニア、ペキン、キリマンジャロ、リボー。(ルナツー降下によりジャブロー消滅)

ジオンの保有基地はズムシティ、ア・バオア・クー、フォンブラウン、ソロモン、サイド7、グラナダ、ベルファストです。
(前回まで)


今回の記事は、ジオン側プレイヤーの蒼き死神さんの作です。三浦なんかよりよっぽど上手いですね…

※※※※※※※※※※※※※
 サイド3の秒錨泊空域に、その船は巨体を停泊させていた。ヨーツンヘイム2番艦。あの実験部隊の母艦と同系艦である。もともとヨーツンヘイムは民間船を改造した船であったのだが、就役からすでに半年、幾多の戦闘をくぐり抜けてなお健在で、今もサイド6方面でリボー奪還作戦に参加している。その思いもよらぬ戦果に軍は有用性を見出したらしく、今回編成された部隊の母艦として2番艦が生産された。最初から軍用に再設計された2番艦は、スペック上は1番艦よりも高性能・・・という御託はハズベル大尉には関係がなかった。
 本来ならMSや戦闘機が立ち並ぶハンガーデッキに、今は人がひしめいていた。クレーンアームを利用した壇上に立ち、ハズベルは眼下を見下ろした。
「私がハズベル大尉である。諸君らは本日付で私の指揮下に入った」
 見返す顔はどれも若い。いや、幼いと言ってもいいだろう。ノリの効いたおろしたての軍服がまるで似合っていない。それも当然。彼らは本来ならば、今頃訓練校で教官にシゴかれているはずの若者達なのだから。
「諸君らは祖国の勝利のため、この戦争を終わらせるため自ら志願して最前線に立つことを決意した勇敢な若者達だと聞く。諸君らのような勇敢な若者を指揮できることを、私は誇りに思う」
 熱弁を奮いながら、しかしハズベルの心は冷めていた。自分が道化を演じていることは充分承知している。時に指揮官は道化を演じる必要があることを、彼は身をもって知っている。だからといって、それに慣れることはない。
「諸君らの奮闘は必ずや祖国の勝利に繋がるであろう。諸君らは誇りをもって、今回の任に当たってもらいたい。勝利を我らに。ジーク・ジオン!」
『ジーク・ジオン!』
 興奮を隠せない若者達が一斉に唱和する。ぎこちない敬礼に見送られながら、ハズベルはデッキを後にした。
「お疲れさまでした」
「なにがお疲れなものか・・・」
 通路で待っていた副官のアルベルト中尉に、ハズベルは吐き捨てた。
「美辞麗句を並べ立て、なにも知らない学徒兵を最前線に送り出そうというのだ。こんなものが・・・」
 黙って付き従うアルベルトを見て、ハズベルは言葉を飲み込んだ。
 黙って付き従うアルベルトを見て、ハズベルは言葉を飲み込んだ。
「・・・つまらんことを言った。忘れてくれ」
「心中、お察しします」
 ハズベルは、この無口で表情に乏しい副官が、心にも無い慰めを口にしないことを知っている。アルベルトがハズベルの副官に任命された時、ふとしたことから、
「理想の指揮官とはどういう人物か?」
 という話題になったことがある。ハズベルは自嘲気味に、こう答えた。
「部下を効率的に死なせる人物さ」と。
 アルベルトはわずかに目を見開き、しばらく考えてから慇懃に頭を下げて、こう言った。
「ならば、その罪、私も背負いましょう」

「それで、あのドラム缶は使えるのか?」
 ブリッジに続くエレベーターの中でハズベルは訊いた。ドラム缶と評されたのは、この部隊に配備された新型兵器、モビルポッド「オッゴ」のことだ。この時代、大抵の若者はクルーザーの操縦資格や、宇宙作業艇の操縦免許を持っている。宇宙作業艇から発展、開発されたオッゴは、MS操縦が未熟な学徒兵にも簡単に操縦できる新兵器だ、というのが技術部の謳い文句だが、それを頭から信じるほど、ハズベルはお人よしではない。
「全幅はMSとほぼ同サイズですが、機体重量比から見ても、かなり大型のスラスターを装備しています。また、機体の大半は推進剤と冷却材ですから、機動性、戦闘継続時間に問題はなさそうです。新兵でも、推進剤切れは心配いらないかと」
 アルベルトの報告を聞きながらブリッジに入り、艦長に挨拶を済ませる。
「武装はザクⅡのものを流用可能だそうです。武装の換装、整備、補給はビグ・ラングによって全て行われるそうです」
「あれか・・・」
 ブリッジの窓から、件のビグ・ラングが見えた。小型のスペースポートがそのまま移動してきたような異形のMAだ。制御システムにはビグロが使用されていると聞いているが、ビグロの利点である加速性能を完全に殺してしまうシステムに、ハズベルは理解を示せない。とはいえ、彼には選択肢などないのだ。
「ビグ・ラングを呼び出せ。オッゴは全機バズーカとロケットランチャーを装備させる」
 連邦の主力は、あのガンダムとか呼ばれる白いMSだ。あの機体に120mmマシンガンが通用しないのは、すでに判明している。
「兵の錬度は?」
「シミュレーションLvCまでクリア済みです」
 アルベルトの報告に、ハズベルは顔をしかめた。まるっきりの素人レベルだからだ。しかし、賽は投げられた。瞬く間に時間は過ぎ去り、艦長が艦隊の発進を告げた。
「・・・サイド3空域を抜けたら、オッゴの発進シークエンスと飛行訓練を行う。フォーメーションはDだ。3機1体を徹底させる」
 付け焼刃ではあるが、部下を死なせないためにハズベルは全力を傾けるしかなかった。3機で敵1機の相手をさせるフォーメーションDは、他の部隊の負担が大きくなるが、他に方法が思いつかなかった。
「私も出る。アルベルト、お前はモニターを」
「了解しました」
 ブリッジから出て行くハズベルに、アルベルトは丁寧に頭を下げた。
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  1. 2008/05/18(日) 04:08:08|
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