銀河帝国

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【WIZ】第五話「勇者ラリア・オーズド」

まっくらやみだ!

部屋全体が、まるで黒い濃密なもやに包まれているようだった。リルガミンの訓練所で教わったことが正しいならば、これがダークゾーンというものだろう。離ればなれにならないよう接近して歩いている仲間の姿すら見失ってしまいそうだった。
「だ、だいじょうぶなんだろうな、ラリア」
パーティーの最後尾を頼りない足取りでついていくのは、人間で盗賊のアンディ・ラクティカ。小さなころからラリアを兄のように慕っていた彼は「長いものに巻かれろ」的な性格をしていたが、この場合ラリアを「長いもの」として考えていいのか決めかねていた。確かに、さっきの中央に「KI」と書いてあるように読める魔法陣から現れたモンスターの一団との戦いは、ラリアの独壇場みたいなものだった。頼りなさげだったこの4つ年上の兄貴分を見直したものだ。しかしその傷も癒えぬままのこの暗闇は、駆け出しの冒険者に過ぎないアンディを怯えさせるのには十分だった。
だがそのアンディの問いに答えたのは、ラリアではなく隊列の真ん中を歩くシア・ユーリ・コンティーだった。
「だったらアンタ、わたしの前を歩きなさいよ!男でしょ!?」
僧侶のシアは、魔術師のサーファ・メリカ・コンティーの双子の姉だった。当然、エルフである。顔も異種族からすればそっくりに見えるが、サーファのバンドで束ねた髪がつやのある乳白色なのに対してシアの方は白銀の髪をしていた。髪の長さはそう変わらなかったが、シアは高い位置でまとめている。そのマーガレットを形どった髪飾りはシアが無断で里から持ってきてしまったものだ。
アンディが言い返す。
「でもだって!後ろから怪物が来たらどうすんだよ!」
言ってて自分で震えがきた。冒険者に向いてないのだろうかとも思う。
「そんなこと言ってアンディ怖いんでしょう~」
シアが小意地の悪い顔をして冷やかす。アンディが場所を一瞬忘れてさらに言い返そうとしたとき、ラリアか シッ! と二人を黙らせた。ともに驚いた子猫のように大人しくなる。

(なにかいる)

ラリアは二人にだけ聞こえるような声でそう言うと、音を出さないようにバトルアックスを構える。アンディとシアも冷静さを取り戻した。

コーッ コーッ コーッ コーッ…

姿は見えない。だがかすかに、かすかに呼吸音のようなものが聞こえるようだった。

近づいてくる。

パーティーは決断を迫られる。ラリアは、意を決した表情で二人に目配せをすると、アンディとシアも互いにコンタクトを交わして決意をした。何も言わぬままに一気に駆け出す。


戦いそのものはあっけなかった。魔法陣の時にも戦ったコボルドが一匹だけ。結果としてはラリアが袈裟斬りに一撃で仕止めた。アンディが茶化す。
「すっげぇ~。スパークのじいさんに見せてやりたいくらいだなぁ、電光石火の一撃!」
この部屋では東側に扉を見つけた三人だったが、まだ何かが潜んでいるような気配もあった。もう少し探索をするか。判断の積み重ねが明暗を分けていく。

明暗といえば、この前後の時間には没落三人組とカースドール一族のそれもくっきりと分かれていた。片方は全滅しかかっており、もう片方は笑いが止まらない状況にあった。もっとも、それぞれに不可思議な事態も起こっていた。
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  1. 2009/05/13(水) 21:37:55|
  2. ワードナ
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