銀河帝国

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【WIZ】第十二話「A.B.C.D.」

地上、リルガミン。

ソラたちのパーティーはボロボロになりながらも、なんとか地上へと帰還していた。太陽の光が眩い。それほど長い時間迷宮へと潜っていたわけではないのだが、ずいぶん久しぶりに感じられた。ソラはゆっくり深呼吸をしてみる。空気もまったく違う。迷宮のあのひんやり濁ったような空気とはまったく違うのだ。自然の風も心地よい。三人は通常冒険者たちが利用する簡易寝台ではなく、まがりなりにもプライバシーのあるエコノミーの部屋を選んだ。それだけの価値がある探索をしたと思う。

夕食。ソラはマイ箸を使って鹿肉のハーブ焼きを器用に食べ進めていた。トールは手づかみでがっついている。育ちの違いが出たのだろう。
「ソラ、お前よくそんなのでちまちま食ってられんなぁ!」
トールは半ば呆れていた。迷宮内でキャンプを張り味気ない保存食を食べる時ですら、ソラは律儀に箸を使っていた。だがソラにしてみれば当たり前の習慣にすぎないのだ。一方リンはフォークとスプーンといった具合である。
「仕方ないだろう、これじゃないと食べた気がしないんだ」
ソラは気にせずに食事を続けた。それにしても、アンデッドコボルドらを倒した後に現れた人影らが敵でなくて本当に良かったと思う。なんの気なしにマイお茶碗をリンに差しだし、一瞬きょとんとしていたリンがおひつからご飯をよそりわずかに苦笑しながらお茶碗をソラへと返すと、東国の由緒正しき生まれの青年はそのまま右手に箸左手にお茶碗という食事を続けるのだった。
東国流で当たり前の食事を(ただし「簡易寝台」ではおひつどころか米飯はでない)、当たり前にしているソラを見てリンは微笑をし、トールの顔はなぜか赤くなっていたのだった。


トンズラーは貧乏ゆすりをアンドリューにたしなめられた。
「でも兄貴、この鉄の扉はどうやっても開きそうにないでヤンスよぅ」
「いや、この機械音。待っていれば開くじゃろう」
「待っていれば開く扉でヤンスかぁ?」
トンズラーはしかし思う。ここは盗賊団のアジトの中なのだが、と。


そして、その扉の先のエリアを『利用』していたのはデコボコ六人組だった。
サーファが言う。
「地下一階でソラ君たちに会えたのは良かったわね。念のためにデュマピックも唱えたけど」
「そうだな。それでこの部屋がエレベーターだってことがほとんど間違いないってわかったしね」
答えたラリアは、六人という安心感を感じ始めていた。ノースアはまだ三姉妹のことが気に入らなそうだったが、生還率が上がることには異論はなさそうだった。しかし。
「少し無謀ではありませんかな?勇者殿。やはり地下二階の探索を先にすべきでは」
いかにも彼らしい堅実な意見に、反対したのはやはりミホだった。
「なあに訳わかんないこと言ってんのよー。それじゃアンタらと無理してパーティー組んでる意味ないじゃない?危ない橋渡んなきゃいいのよ。一気に稼いでアイテム揃えるチャンスじゃないの」
部屋の動きが止まったようだった。六人は静かに地下三階とおぼしき空間へと歩みを進める。リエコの唱えた恒光(ロミルワ)の光は辺りをやんわりと優しい光で照らし続けている。

グゥルルルル……

!!

いた。光が照らしてなければ目視はできなかったかもしれない。狼の群れのようだが、大きい。大人の男よりひと周りは大きいだろうか。四匹。前衛にあたるラリア・リエコ・ノースアが前に出て、一気にそのキラーウルフという狼たちとの乱戦になった。

魔法も特殊能力もない敵のはずだったが、なかなかに苦戦する前衛たちを見てミホは腕組みをする。
(やっぱりまだちょっと早かったかしら?)
その腕の袖口をヒトミが引いた。
「嫌な感じがするよ、ミホ姉さん」
ミホは答えずに先をうながす。
「この先はヤバい。間違いない」
ミホは答えずに、腕組みを続けた。


トンズラーの目の前の鉄の扉がようやく開いた。ルサルカ団のやつらより先に着てくれたらしい。その鉄張りの部屋は、以前地下一階で見た部屋と同じ光景になっていた。
「やっぱり兄貴の言うように、昇降機なんでやんしょねぇ?ケッ、他の奴らが使ってやがんのか?どうすりゃこいつ動かせんですかねぇ??」
中央の祭壇らしき台を調べるトンズラーに、悠然と歩くアンドリューが答える。
「使えることがいいこととも限らぬよ。例えば、この設備そのものが罠であったらどうするのじゃ?下の階層で一方通行にでもなっていたら?」
途端にトンズラーの顔が凍りついた。警戒を緩めないエネフィムは表情を変えない。

「迷宮を」

アンドリューは胸中の印籠を掴んだ。

「決して甘くは見ぬことじゃ。命が惜しければな」
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  1. 2009/07/22(水) 20:31:54|
  2. ワードナ
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