銀河帝国

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【WIZ】第十七話「二人のドワーフ」

迷宮の入り口で、二人のドワーフがひょっこりと再会した。
「おおおそこにいるのはダイトクではないか!久しぶりだな!」
ドワーフにしては大きな体を揺らせてレオンが入り口の下り階段を駆け降りる。
「…レオンか」
「いかにも私だ。そのレオンだ!がっはっは!」
「…黒山脈の戦役以来だな。元気そうでなによりだ」
普段は無愛想なダイトクが珍しく眉を緩める。その横にいたホビットのヤマカゼがダイトクの手をつついて言った。
「ねえ、ダイトクぅ。盛り上がってるとこ悪いんだけど…」
「…ああ、いま紹介する。彼は」
「そ、そうじゃなくってさ」
ヤマカゼは暗闇の方を指さした。さらにヤマカゼの奥にいたエルフのサラーフが言葉を付け足す。
「バブリースライムのようですよ。すいませんがレオンさん、そしてあと二人の方々、手を貸していただけませんか?」
「そうか!よしきた!」
レオンと行動を共にしてきた、エルフで元義賊のレパードとやはり人間で現役の盗賊のローズがしなやかな身のこなしで隊列を組む。バブリースライムの一体や二体など、ものの数ではなかった。
「ガッハッハ!楽勝楽勝!」
「…本当に変わらぬな。貴殿は」
二人のドワーフが当たり前のように並んで歩き出してしまい、あとの四人は顔を見合せ苦笑して後をついて行くことになった。

二人の紹介を待つべきか、勝手に名乗りあうべきか?
なんでもいい、生きて地下迷宮から帰還できる割合は高くなりそうだったから。


自称、悪の大魔術師アンドリュー様は不機嫌だった。
「なぜこのワシが冒険者なんぞと手を組まなければならないのじゃ?」
自身が冒険者であり訳のわからない言葉だったが、報酬などを説きトンズラーがやっとアンドリューをソラたちのパーティーと合流することを納得させた。
目的は遭難パーティーの救援である。宰相ゼフロスが迷宮中に配したブルーリボンには簡単な魔力が宿っており、救援信号をリルガミンに出すことができる。通例では報酬付きだ。
エネフィムと知り合いだというせいか、単に育ちがいいからか朗らかな笑顔で握手をしてきた東国の身なりの戦士と、明らかにこちらを値踏みしているやはり東国らしい風体の盗賊、やたら興味深そうにチラチラこちらを見てくる(本人はそれとなく見ているつもりなのだろうが)エルフのはねっかえり娘。もとい魔術師。
アンドリューは共に迷宮を進みつつも、彼らとろくに話もしないしむろんニコリともしない。むしろ、さらに忌々しいと顔を歪めることになった。
長らく戦闘をエネフィムとトンズラーに任せ、たまに攻撃魔法をぶっ放すくらいだったワシ様が、僧兵の放った障害(バディオス)の魔法の直撃を受けたのだ。さすがに地下三階までくると馬鹿にならない。怒りの火炎(マハリト)を唱えようとしたころには戦闘は終わっていたが、腹の虫は収まらない。なにやら先ほどの東国戦士が石化したようだがワシの知ったことではない。
アンドリュー様のイライラがトンズラーの目を射ぬいた時、しかしその興味はトンズラーの横に突如現れていた道化の姿に完全に移っていた。痛みもイライラも頭から消え失せる。

(この鉄仮面の男、どこから現れた?)

アンドリューの口の端にかすかな笑みが灯る。面白い。
仮面の男はエルと名乗り、怪しげな薬を取り出してはあのお人好しどもに売り付けている。試供品は無料だと!よくそんなものに飛び付くものだ!トンズラーがエルに近づこうとするのをアンドリューは肩に手を当て止めた。エネフィムも警戒は緩めていない。

だが、面白い。

もう少しこやつらに付き合うのも悪くはないかもしれぬ。

悪の魔術師は、気紛れだった。
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  1. 2009/08/18(火) 20:56:23|
  2. ワードナ
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