銀河帝国

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【WIZ】第二十四話「凍師ポレ」

三人は堂々と進んでいく。足元には獣と魔術師の骸があった。

冷たい笑みを浮かべるアンドリュー、氷の表情のエネフィム、寒そうに身をこごめるトンズラー。
アンドリューの放つ強力な猛炎(ラハリト)の魔法は、次々と地下三階の敵集団らを薙ぎ払っていく。エネフィムらはわずかに残った敵を仕とめていくだけでよかった。
回転床の罠もものともせずに前へと進んでいく。

魔法が尽きた時にはどうするのか。

トンズラーは骸を調べつつアンドリューをちらりと見たが、こうなったら自信に満ちたその顔を信じるしかないと思った。


そのすぐ近く。ダイトクら六人はやはり回転床をぬけて一つの部屋に足を踏み入れていた。

寒い。凍えそうに寒い。
露出の多い装備をしているヒトミなどには本当にこたえる寒さだった。

「う゛う゛う゛~」

だが凍えていたのは重装備のリエコだった。「ざ~むいでずぅ~」
辺りは何かの研究をしている部屋のようで、様々な用途不明の器具や材料がならんでいた。物珍しそうにしているヤマカゼや警戒を緩めないダイトクらを横に、ヒトミとミホは顔を見合せて頷きあっていた。サラーフがそれを見て二人に聞く。
「どうしました?」
それに息を飲む仕草をしながら答えたのはミホである。
「父上よ。凍師ポレが近くにいるわ」
「お父上…ですか」
「この寒さは間違いないですぅ~~」
リエコが普段から厚着しているのは父親のせいらしい。

「あっ!」

ヤマカゼが何かを見つけたようだ。そのカン高い声は部屋に響き、ヤマカゼが見つけた片隅でうずくまっている一人の男にも聞こえたはずなのだが微動だにしなかった。慌てヤマカゼの口をぐいと押さえたダイトクが無言で手を離す。

六人は、身を寄せ合うようにして巨大な三つ首の鹿?の剥製の陰からその男を見た。

部屋の隅の一角に、なにやら一抱えほどの氷の固まりがある。
よれた青黒いローブを纏ったその男はその隅の前でじっとしている。後ろ姿しかわからない。六人は意を決して戦闘隊列を組み接近していった。カースドールの三姉妹も武器を構えている。

ゆっくりゆっくり…

ゆっくりゆっくり…

ゆっくり…

…。

男のすぐ後ろまで来てしまった。見ると、氷のかたまりの中には薄汚れひしゃげ鎧が入ってしまっているらしい。ポレは、それを見てなにやら考えこんでいるらしかった。

ミホが声をかける。

「父上、ミホ・カースドールです」

「うむ。コーヒーならおいておいてくれ」



ポレは振り返らない。一行に、三姉妹にもまったり興味がないようだ。

「父上、私たちは…」

突如、ヒトミがショートソードを水平に構えて突き立てようと迫った!

ガシッ…

まるで骸骨が皮をつけているかのような冷たく細い手。ヒトミの手首は後ろ姿のままのポレに捕まれてしまう。その男はようやく振り返った。三姉妹ならずとも驚く。まるでどくろが動いているかのような風貌…

「ああ…また冒険者か。私と殺るかね?」

ポレはその言葉のまま続けて虚ろな顔を三姉妹に近づけ眺めた。三姉妹らは様々な言葉を失ってしまう。

「それよりも、頼みたいことがあるのだが。殺る気がないのならまずは座りたまえ」

明らかに冷たそうな床を凍師は指差した。
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  1. 2009/10/07(水) 12:39:36|
  2. ワードナ
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