銀河帝国

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【WIZ】第二十六話「リリィとひまり」

かつて、大陸全土を震撼させた戦争があった。「黒山脈の戦役」または「ニルダ教戦争」と呼ばれている。

ことの始まりは、デルフ・エッカルトという男の叫びから始まったとされている。
「カント寺院は腐っている!」という。

デルフはエセルナートにおいて母神として陰に民間信仰されていたニルダ神こそが神であると説き、カント寺院が蘇生や治癒に対し多量の金銭を要求するのは不当だとして誰彼となくニルダ神の名の元に蘇生や治癒の奇跡を行って回った。その傍らには助手として常に2人の女の子がついて回ったという。カント寺院側の反発にも関わらず、エセルナート全土には瞬く間にニルダ教徒で満ちた。

そして…悲劇が始まった。

デルフにより蘇生された、いや治癒された者までもが突如アンデッドモンスター化しあるいは怪物化し始めたのである。その夜大陸は阿鼻叫喚の地獄と化した。
王国軍の討伐に、デルフは黒山脈に築いた一連の砦になおも信仰を捨てぬ者たちと共に篭り抵抗する。険しい地形と相まってその鎮圧には二年ほども必要となってしまった。王国軍が倒した教徒たちはアンデッドとして再び刃を手にしたのだった。

デルフは最後、悪名高きワードナの護符の力により邪神を降臨させようと計るも果たせずに自滅したという。

デルフのそばにいた2人の少女。邪神の生け贄となったひとりは「ひまり・みたま」と言い、生き残ったひとりは「リリィ・エッカルト」という。


リリィはいましがた倒した東国風の身なりをしている男たちを見下す。

(…ひまり…)

ひまり・みたまは東国フソウから来たと言っていたのを思い出す。だがそれを口に出すことはない。

共にパーティーを組んでいる戦士のウルフがリリィに視線を向けるが、わずかな時間だ。この二人は共に心を表に出さない。パーティーの最後の一人、盗賊のローズはやりにくさを感じていた。なぜなら彼女自身もプロの傭兵型盗賊として心を明かさないタイプだったからだ。

仕事はきっちりこなす。しかしそれ以上ではない。ウルフ・リリィ・ローズの三人はいまのところそういうパーティーだった。


そしてもう一人。ひまり・みたまと関係の深い男が闇に悶えていた。

「うぐ、うぐぐ…」

トール・ワタギ。名もなき孤児だった彼の名をつけたのがひまりだった。トールといつも一緒にいたひまりはある日彼の前から姿を消し、あの黒山脈の戦役の日に再会してすぐに二人は永遠の別れを迎えることになった。親友のソラの剣の師匠もまたデルフにより討たれ自らアンデッド化しないために火だるまとなりソラ、トールの二人の前で息絶えていた。

「だあっ!こいつら弱いくせに数が多いんだよっ!」
トールたちの前には大量のクローリングケルプという吸血植物のモンスターがくねっていた。刈っても刈っても絡み付いてくる。

「がんばってね~」

ソラとトールのずっと後ろの方で無数の時計のひとつから彼らを見ているリンの顔…というよりもその仕草は、どことなく、ひまりに似ていたのだった。
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  1. 2009/10/20(火) 19:21:15|
  2. ワードナ
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