銀河帝国

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【WIZ】第三十九話「地下四階」

人の身体とはこんなにも重たいものなのか。

わかってはいたつもりだったが、改めて感じる。自らが勇者と見込んだ若者ラリア・オーズドの死はあっけないものだった。

重い。迷宮の陰鬱に淀んだ空気までもがノースアを押し潰すかのようだ。背負うラリアの血がノースアの肩に頬に滲む。武具や装備品はサーファが持ってなお、自らの傷も浅くないノースアにとり厳しい歩みだった。

それは、地下四階に足を踏み入れてほどなくだった。
暗闇に、迷宮に不釣り合いな姿をした人間たちが6人。エルを思わせる派手で明るく奇妙な格好をして跳ね回っていた。といった状況を見てすぐに彼らはそのうちの1人を除き人獣に変化しラリアたち6人に飛びかかってきた。

しかしこの時、ラリアたちは明らかに油断をしていた。本人たちにその自覚はない「慣れ」といったものだろうか。地下三階の探索を、魔方陣の敵らと戦い回復せずに一階層下へと挑む意味を6人はすぐに敵の火炎(マハリト)により知ることになった。強烈な炎の波。自分たちが地下三階の敵たちを難なく下してきたその魔法の威力。負けじとサーファやアンドリューが打ち返すが、なんと人狼や人虎に変化した敵らは抵抗(レジスト)の能力を持つらしく、激しく前衛との白兵戦へと雪崩れこむことになる。

その戦いそのものは、サーファが機転を利かしてモンティノの杖を使ってただ1人変化しなかった敵のリーダー格の魔法を封じ打ち勝つことに成功したのだったが…悲劇はその後に起きた。

後衛に下がり、戦闘ではすることもなくようやく出番かと宝箱の罠に挑んだトンズラーが…

「あっ」

ちゅどーん!

爆発によりトンズラーは即死し、近くにいて戦いで重い傷を負っていたラリアも吹き飛ばされ命を失ってしまった。

「馬鹿者が!失敗しおって!」

アンドリューでなくともそう叫ぶ所だろう。自身も爆風を受け血だるまになっていた。


重い。人の身体とはこんなにも重たいものなのか。

その後エルから治癒(ディオス)の薬を買い入れて最悪の状態は脱したが、品切れと言われて4つしか買えなかった。ブルーリボンを使った救援信号を送り、その場でキャンプをするか、上り階段のあたりまで帰還をするか。決め手になったのは、エネフィムの一言だった。

「ここは、危険だ。救援のパーティーがここまで無事に来れぬこともありうる。離れた方がいい」

暗闇の帰還が始まった。


そのエネフィムの歩みが止まる。ラリア亡き今、最も頼りになる前衛は先頭を歩く。魔法使いたちの魔法はほとんど尽きている。

彼は、サーファらを振りかえると近くにあった得体の知れない巨獣の死骸に身を隠すように素早く誘導した。

「なに?」

疲労と痛みの色が濃いサーファは死骸のあばら骨の隙間から暗闇に眼を凝らした。どうやら、何匹かのさっき戦ったワーウルフたちがうろついているらしい。

「な」

サーファの口をエネフィムが無言でふさぐ。

ワーウルフの他に、鮮やかな深紅の身体を持った四本腕の魔物がわずかに見えたのだ。その数三体。前にルサルカが召喚した悪魔である。

できれば、気づかれないために呼吸を止めてしまいたかった。
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  1. 2010/01/26(火) 20:19:13|
  2. ワードナ
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